街中のうんざりｷｬﾐｿｰﾙに包まれて、帰ってきた。
僕は問いたい、心のｷｬﾐｿｰﾙは灯っているのか。

答はｲｴｽか、ﾉｰか。

ｲｴｽだけどﾉｰか、ﾉｰだけどｲｴｽか。

断じてﾉｰの顔をして街に佇むは、虎視眈々たる雌豹なり。
当然のｲｴｽの顔をして街を歩くは、堂々たる百獣の王の姿なり。

人間だから失敗もする、悩むことなんかない。
しかしありとあらゆる動物は、狩りや求愛に何度も失敗をする。

ただ動物が頭を抱えて悩んでいる姿を見たことがあるか、ﾉｰ。
ならば悩んで悩んで手に入れたこの英知、どうしたことか。

悩むことなんかないっちゅうのはｱﾎや、悩むっちゅうのは人間だけの特権やないか。


こう言い残して、ｶﾙﾎﾞﾅｰﾗは元気に街に消えていったかに見えた。