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No.0 09/08/09(日) 02:29:22
回想
彩
(
ST34/77730
)
第2章…ですね(笑)
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No.189 09/09/08(火) 10:18:00
彩
(
ST34/77730
)
★
で
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No.190 09/09/08(火) 10:18:08
彩
(
ST34/77730
)
★
す
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No.191 09/09/08(火) 10:18:17
彩
(
ST34/77730
)
★
。
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No.192 09/09/10(木) 11:18:41
まキ
(
SN3D/29139
)
『お帰りなさい。』
詩織の声
『お帰りなさい、お義兄さん。お邪魔してます』
彩の声
似ているが
詩織のほうが低くかった。
彩の声には若者特有の響きがあった。
二人の声は似てるようで似てない
狭くて短い廊下
化粧の匂いがした。
リビングに入ると
ますますその匂いが
強くなった。
『久しぶりだね、彩ちゃん』
二人はソファに向かい合わせ座っていた。
詩織はTシャツにジーパン彩は白の七分丈のパンツに上はノースリブのブラウス
手首には高価そうなブレスレット
彩は惜しげもなく
肌を露出しており
肉感的に見えた。
『ちょっと失礼』
彩に断り
ベットルームのドアを開けた。
ダブルベットの脇に
ベビーベットがある。
柔らかそうな布にくるまり
慎吾が寝ていた。
詩織は寝顔が可愛いというが
俺にはただ醜いだけだった。
それに同じ遺伝子を持つ肉体が
そこに存在していると思うと身震いがする。
-起きるんじゃね-ぞ
このところ毎晩
慎吾の夜泣きが続いていた。
慢性的な寝不足
夜泣きの度に慎吾の口を
塞ぎたくなる
それでも俺は良い父親役を演じなければ
人生が煩わしくなる。
詩織に対しても
慎吾に対しても
居間に戻り
彩と視線がぶつかった。どことなく虚ろな瞳
詩織と彩
仲が良い姉妹
きっと詩織に相談があって来たんだろう
『慎吾は眠ってる?』
『当分起きないじゃないか?』
居間から台所へ
冷蔵庫からビールを取り
椅子に座る。
『今日は彩ちゃんがいるから
気兼ねなくビールが飲めるよ』
『気兼ねなくって何よ
いつも飲んでるじゃない』
『はいはいじゃあ俺は
ここで大人しく飲んでます』
二人とも話し始めた。
二人の表情からは
どのくらい深刻な内容
なのか読めなかった。
彩の顔を盗みみているうちに
会社のOL達を思い出した。
合コンに次ぐ合コン
彼女達の話題は
それだけだった。
未来の相手探しに
時間の大半を使っていた。
化粧で誤魔化し
面積が狭い布を身にまとい
装飾品で飾る。
少しでも合わなかったりしたら
次の男へ・・・
彩もそうなのであろうか
とりとめのない
感情が沸き起こる
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No.193 09/09/11(金) 01:52:51
彩
(
ST34/77730
)
★
お義兄さんは帰るなりキッチンへ足早に向かい、ビールを飲み始めた。
時折視線を感じながらとりとめのない会話を続けた。
今までは何でも姉に相談してきた。しかし今は違う。円満な家庭を持った姉に私の気持ちが分かるハズない。
──醜い嫉妬心──
態々自ら不幸だと言うのが悔しかった。
適当に話を合わせて時計を見た。
『やっばい!もうこんな時間。明日も早いんだったぁ…。夜分にごめんね!!私、帰るね。
お義兄さん、こんな時間にすみませんでした!』
ジャケットを掴み、急いで玄関へと向かう。
キッチンを横切る際、お義兄さんと一瞬目が合った。
─何しに来たんだろう…。見せつけられて余計に無様だなぁ…。
心の中でそう思いながらミュールのホックを留める。
履き終えた頃玄関には二人が並んでお見送り(追い出し)体勢が整っていた─。
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No.194 09/09/16(水) 23:29:37
まキ
(
SN3D/29139
)
何かに追われるように
慌てて帰り支度を始めた彩
ジャケットを掴むと一目散に玄関へ向かう
目の前を通る彩と目が合った瞬間
何故か狼狽えた。
足元が覚束なくなる感覚
彩の瞳が潤んでいるように思えた。
いや・・・瞳の奥に炎を見た気がした。
問いただしたかったが
夜も遅く
何より引き止める理由が無かった。
近くにあった上着を取り
追うように玄関へ向かった。
-最近物騒なのよ
詩織が言ってた事を思い出した。
-気をつけないとな..
まっお前は襲われる事はいだろうけど
-何よ..それ
そこから詩織はここ数日不機嫌だった。
詩織と二人きりになるのが
煩わしかった。
しかし、外で飲み歩く事もできず
少しでも気晴らししたかった。
それに彩の瞳の奥に見えた
炎の理由を知りたかった。
『駅まで送るよ』
二人の背中に声をかけた。
『そうよ..駅までは
送ってもらいなさい
最近ここらへん物騒なんだから』
一瞬心臓が大きく脈を打つ、
俺の気持ちを
見透かしているように思えたが杞憂だった。
詩織の横顔にチラリと視線を向け確認した。
ただ彩の心配をしている姉の顔だった。
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No.195 09/09/17(木) 12:30:27
彩
(
ST34/77730
)
★
足早に帰ろうとする私にお義兄さんが気を遣い駅まで送ると言い出した。
─内心独りにして欲しかった。
姉までが背中を押すように二人を送り出すので仕方なく送ってもらう事にした。
実際お義兄さんと二人で歩く事など今までなかった…。妙な緊張感。
─今日は本当にツイテナイ…。
自分の心の中を隠しきれないような大きな溜め息が口をついて出た。
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No.196 09/09/18(金) 00:34:25
まキ
(
SN3D/29139
)
蝉の鳴き音
一時期の暑さは抜けたとはいえ
まだ夜は蒸し暑い
少し歩いただけで
汗がぶり返してきた。
隣に歩く彩からは
ほのかに香る匂いが
神経を刺激する。
若者が好むような匂い
今の若者の流行りは
こんな匂いなのかと
妙に納得した。
自分も若返った気になり
気持が高揚してきた。
蝉の音とは別に
彩の足元から
高い音が響いてくる
最近聞かなくなった音
クラブのはしご
女をナンパしに通っていた。
声をかければ
誰でもついてきた。
女をダッチワイフのように
扱っていた。
女と酒とドラッグ
金の全てを自分の欲望のまま使い
世界の中心に自分が
いると錯覚してた頃
良く聞いていた音だったと
ふと思い出した。
彩はそんな女達が纏う空気とは異なっていた。
それでも
埋まっていた記憶が
頭の中で壊れた映写機のように
映像を映し出す。
彩のため息
我にかえり
彩の横顔を見た。
電灯に照らされる顔には
どことなく暗い表情
『もう少し居ても良かったのに・・・・?』
ため息を消すかのように
発した声は
予想よりも大きかった。
-何かを期待しているのか?
-昔みたいに抱けると思っているのか?
自分の声のようであり
自分の声ではなかった。
彩から香る匂いと
高く響く音で
何かを勘違いしている。
妄想を振り払う為に
言葉を続けた。
『何かあったの?』
詩織には発した事がない
音色だった。
驚く自分がいた。
-これがお前の望んだ事なのか?
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No.197 09/09/18(金) 02:57:21
彩
(
ST34/77730
)
★
暫く無言で歩いていた…。お義兄さんが気を遣って歩幅を合わせてくれているのが分かった。
─彼も最初はそうだったな…。
二度目の溜め息。
『何かあった?』
お義兄さんの言葉の音色は優しかった。
つい甘えてしまいそうな自分に釘を打つように、
『大したことないんです…(苦笑)』
と、返しながら掌を左右に降った。
─本当は誰かに甘えたい。今日の辛さを誰かに受け止めて欲しい。人肌恋しい。抱き締めて欲しい。今にも泣きそうな熱い目頭を抑えるために歯をくいしばった。今優しくされたら溢れ出してしまう…。早く帰ろう─。
そんな天の邪鬼な葛藤をしながら…いつの間にか目の前はもう駅だった…。
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No.198 09/10/02(金) 00:51:28
まキ
(
SN3D/29139
)
『大した事ないんです・・・』
-何かにすがりたいのでは?
直感で感じた。
言い終わった彩の横顔
思わず抱きしめたくなった。
いやむしろ上手くすれば
抱けるかも
都合のいい考え
それでも彩からは
雰囲気で伝わる想い
見え隠れする表情
鼻の奥をくすぐる匂い
耳に残る足音
嫁の妹
義理の兄妹
これ以上の行動は
人生が煩わしくなるのが
みえている。
頭では理解してても
刺激される欲望
このところ
熱帯夜が続いていた。
-慎吾の為にクーラーをつけるのは
止めようね
慎吾を生んでからは
慎吾が中心の生活
仕事に疲れて安眠を貪りたい俺は
お構いなしだった。
夜泣きに加えて
寝苦しい日々
寝れない日が続いていた。
詩織は日中慎吾の世話で疲れているのと
夜泣きで寝不足気味になり
慎吾が泣かない限り
すぐに深い眠りに入る
詩織とは
慎吾が生まれてから
回数が減った
眠りが浅く
何度も起きる日々
起きる度に見る詩織は
髪が汗で顔にへばりつき
Tシャツがはだけ
肌が露出している。
昔ならばしゃぶりつく光景
今は軽く肉が乗っていた。
体型が変わっていた。
出産後の詩織の努力は
報われていたが
やはり昔とは違う
結婚前は一度も
鼾をかく事もなかった。
今では毎夜のように聞く音
隣で眠る詩織は
本当にあの頃と
同一人物なのかと疑ってしまう。
欲望が支配する
-若い肉を味わいたい
何もかも捨てても
いいような気がしている。
寝不足で失う理性
満たされていない夫婦の性交で
刺激される欲望
熱にうなされて
止まる思考
願いは一つ
-欲望のままに彩を抱きたい
-他の男にも抱かれているんだろ
-俺も抱かせろ
理不尽な考え
傲慢な感情
燃えるような欲望
-お前が望んでいるのはコレなのか?
何度も繰り返される言葉
期待しながら
発した言葉はあまりにも
陳腐だった。
『もし良かったら
相談に乗るよ』
仕事で培った笑顔という仮面の下に
欲望を隠した。
今では第2の顔のように
あまりにも自然に振る舞える。
隠した欲望を見破られない
自信があった。
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No.199 09/10/03(土) 10:12:15
彩
(
ST34/77730
)
★
『本当、何でもないんです!今日は夜遅く突然行っちゃってごめんなさい。終電間に合わなくなっちゃうんで…送って頂いてありがとうございます』
捲し立てるように喋り続けた。
本当は『相談にのるよ』なんて優しく言われて張り詰めた糸が今にも切れそうだった。
深々と頭を下げ顔を上げた瞬間、頬に一筋の涙が零れた─。
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No.200 09/10/03(土) 10:13:02
彩
(
ST34/77730
)
★
200(笑)
いいね!(0)
No.201 09/10/03(土) 10:13:17
彩
(
ST34/77730
)
★
せ
いいね!(0)
No.202 09/10/03(土) 10:13:26
彩
(
ST34/77730
)
★
い
いいね!(0)
No.203 09/10/03(土) 10:13:36
彩
(
ST34/77730
)
★
り
いいね!(0)
No.204 09/10/03(土) 10:13:46
彩
(
ST34/77730
)
★
し
いいね!(0)
No.205 09/10/03(土) 10:13:54
彩
(
ST34/77730
)
★
ま
いいね!(0)
No.206 09/10/03(土) 10:14:03
彩
(
ST34/77730
)
★
す
いいね!(0)
No.207 09/10/03(土) 10:14:13
彩
(
ST34/77730
)
★
ね
いいね!(0)
No.208 09/10/03(土) 10:14:22
彩
(
ST34/77730
)
★
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