No.0 06/10/03(火) 16:38:31

【愛と天井】

‖轟音。‖

 2113年。地球はエイリアンに侵略されていた。残されたわずかな人間たちは、地底人と手を組み、エイリアン撃退の作戦を実行しようとしていた。

 「うまくいくのかな?」と、スズキ。
 「わからない。地底人と軍隊がどんな作戦を考えたのかもわからないし」と、ナガセ。
 「おれたち一般人は指をくわえて見てろってわけだな」
 「失敗したらどうなるんだろ?」
 「地球は終わりってわけだろうな」と、スズキは煙草に火をつけた。
 「スズキ、そういや、トモコって女とはどうなったんだ?」
 「ああ、エイリアンが地球を侵略する3日前に別れたよ。浮気してやがったんだ、あの女」
 「そうか。カツカレーが食べたい」
 「おれたち、もう二度とまともな飯を食うことはないのかもな」
 「コーラが飲みたい」と、ナガセが泣きだした。 「泣くな、ナガセ!地球を守らなくちゃいけないんだぞ!」
 「そうだな」

 1年後。荒れ果てた地球。地球はエイリアンが支配していた。人間の生存者はいなかった。

【完】
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